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2008年11月22日 (土)

補陀洛渡海伝説

Hodaraku01 日曜日は朝から雨。
気になっていた那智勝浦
の寺社へ寄ってみた。
那智の滝の入口の交差点
にあるR42沿いの海岸の
天台宗の寺が補陀洛山寺です。
ここも世界遺産になっており、
実際に那智の曼荼羅にも描かれ、
南方浄土への渡海スタート地と
なる寺で青岸渡寺とは関係も深い。

■ 白樺山 補陀洛山寺
■ 御本尊 三貌十一面千手千眼観世音菩薩
■ 宗派 天台宗
■ 和歌山県那智勝浦町浜ノ宮

Hodaraku02 補陀洛山寺に隣接して
熊野三所大神社が鎮座しています。
この地は中辺路、大辺路、伊勢路
の分岐点にもなっていました。

■ 熊野三所大神社
■ 主祭神 夫須美大神、家津美御子大神、速玉大神
■ 和歌山県那智勝浦町浜ノ宮

Hodaraku03 ところで渡海って何か?
南方浄土へ船出する訳だが
ただの船旅ではない。
その船には30日分の食糧だけで、
渡海上人が入ったら開かないように
入口は打ちつけてカプセル状態にして
送りだしてしまうのです。もちろん
南方に行く訳もなく、黒潮に乗ってしまうから、
熊野灘から遠州灘、伊豆諸島へ流されてしまう。
八丈島についた記録があるらしいけど、
ほとんどスーサイドな死への旅だ。
たまに海流がまわって太地町あたりに到着
する事もあったらしいけどね。全国的に行われた
渡海だが、回数が多いのは那智勝浦で868年
から1722年の間に25回実施されたという。
これが修験道の山修行が高じて海バージョンと
見られるとも副住職さんは説明してくれました。
が、謎が多いのが補陀洛渡海だそうだ。

Hodaraku04 再現芝居「補陀落渡海伝説」を
準備していたところへ偶然の
参拝となったのでした。
芝居で本堂も着付けや化粧で
ドタバタする中、参拝する私に、副住職も早朝からの
珍客(笑)に丁寧に説明してくれました。
裏のお墓(主人公の平維盛など)の説明や
渡海の歴史や研究内容など。本堂前で開演10:30
だったが、9:30に本尊の御開帳をしますので
一緒に見てって下さいと言われ
これは縁だなあっと拝見させてもらってきました。
千手十一面観音さんはやさしいお顔で
重文のしっかりした木造の観音さんでした。
千手といっても普通の千手観音は24本が普通。
ここの観音さんは26本なんすよね。
日本で1000本の手をもつのは、唐招提寺や
藤井寺の3~5体しかないそうです。

Hodaraku05 渡海船が再現されています。
今回、地元ボランティアの芝居
で実際に船出させるのです。
(むろん安全にね)
今年で四回目だそうなのですが生憎の雨.....
船は那智海水浴場の海岸に準備されていた
ので開演前に撮影してきましたが
さすがに本堂前で開演したら雨、雨、雨。
演技する方もかなり厳しい状況。
前の人の傘で演技もまったく見えない。
残念でした......

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