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2009年2月14日 (土)

風神雷神の建仁寺

Kenninji01 京都五山で天竜寺、南禅寺と
まわりましたが、今回は
東山建仁寺へ参拝だよ。
当初は天台、真言、禅の兼学寺院で
臨済宗建仁寺派の大本山です。
本尊の釈迦如来座像が鎮座する
法堂はネン華堂とも呼ばれます。
何気なくチャリで寄れる本堂
ってのも偉そうでなくていいよね。
1765年上棟禅宗様仏殿建築です。

Kenninji02 法堂天井絵は小泉淳作の
双龍図です。創建800年を
記念して、2002年に描かれ
たものです。新しものですが
しっかりとしており、これから
歴史を積み重ねていくのだなぁ。

Kenninji03 重要文化財の方丈です。
1599年に安芸の安国寺から
移建された禅宗方丈建築だ。
写真の前庭は大雄苑と
呼ばれる枯山水です。

Kenninji04 建仁寺の国宝は風邪薬の
改源のCMでも知られる
風神雷神図屏風だ。
運動会のアーチの絵にも
使われたもんだにゃあ。
本坊にあるこの屏風は複製で
本物は国立博物館の方で管理
されています。それでも建仁寺は
カメラ撮影は自由で、永平寺同様、
禅寺系の基本的な対応ですね。

Kenninji05 個人的にすごく惹かれたのは
絹本著色十六羅漢像です。
陶器の十六羅漢さんの
個性的なお顔が好きなの。
十六人の阿羅漢では
賓頭盧さんが良く知られますよね。

Kenninji07 ○△□乃庭です。
三つの図形は宇宙
の根源的形態で
禅宗四大思想
(地水火風)の地□、
水○、火△を象徴
したものだそうだ。
もちろんチビ太の
おでんではないですぞ。

***京都五山とは***

Kenninji06 京都にある臨済宗の五大寺で、
数次の寺刹選定を行い
1386年の足利義満によって
天竜寺、相国寺、建仁寺、
東福寺、万寿寺と決定され南禅寺を
五山の上としました。同じく義満により
鎌倉五山も定められています。
写真 : 本坊中庭にある潮音庭

Kenninji08 南西端にある摩利支天堂
にも寄ってみました。
京都えびす神社の正面
にあり、乗鞍岳の名前でも
身近に感じる摩利支天です。威光、陽炎を
神格化したインドの女神さまで、七頭の猪に
座す姿で開運、勝利の神様となります。

■ 東山 建仁禅寺
■ 京都五山 五山第三位
■ 京都最古の禅寺
■ 御本尊 釈迦如来
■ 宗派 臨済宗建仁寺派大本山
■ 京都府京都市東山区大和大路四条下る小松町

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コメント

□〇△は禅宗の思想でしたか。
本州のお墓にこの形の石があり、
一度説明を聞いたのですが、
飛びました。
地水火ですか。
風の形はどうだったか
覚えていません。

投稿: ayaG | 2009年2月14日 (土) 09時45分

ちょっと調べてみましたよ。
まあ考え方としては有名な陰陽道の
五行は木・火・土・金・水の
五つの元気ですね。
仏教では地・水・火・風・空となり
万物構成する五つの要素(五大)です。
うち四つの地・水・火・風を四大とします。

チビ太のおでん風なお墓は五輪塔と呼ばれ、
この五大を象徴しています。
地輪-方、水輪-球、火輪-三角、
風輪-半円、空輪-宝珠形をかたどります。
(広辞苑を参照)
宝珠は所謂、サンプラザ中野の歌う
ところの「タマネギ」なんでしょな。

ともあれ、古代インドの宇宙の構成要素
という事のようです。
五輪塔の形は坐禅をくむ姿勢にも
みたてられているようです。

投稿: アバラカキャきぐ | 2009年2月14日 (土) 12時06分

室町以前の 風神雷神屏風図は 九度山町にある

投稿: | 2010年2月20日 (土) 21時40分

俵屋宗達の原画とされるものは
京都国立博物館に建仁寺から寄贈された
との話ですが京都国立博物館の収蔵品
データベースを俵屋宗達で検索して
みると以下の4点だけになっていますね。

1) 蓮池水禽図(国宝) 俵屋宗達
江戸 17世紀
2) 墨竹図 俵屋宗達 江戸
3) 鶴図下絵和歌巻(重文)俵屋宗達画
・本阿弥光悦書 江戸 17世紀
4) 鴨図 山田近之助旧蔵 六曲
伝俵屋宗達 桃山

模写なども多く尾形光琳のは
東京国立博物館、酒井抱一のは
出光美術館にあるようですが
それも何処に実際あるやら....

まあ、複製であれ、建仁寺で
見られるのはそれは本来あるべき
環境なのかと思えます。
最近感じるのですが、その場にある
絵や像などが本物であろうと
複製であろうとあまり"仏教的"には
大きな問題ではないのかもしれない
ですね。とくに禅宗の考え方では
そこは重要ではないのかもしれないです。

という解釈は間違いかもしれませんので
間違っていたらあしからず....
まだまだ勉強、勉強...

投稿: きぐら | 2010年2月21日 (日) 01時10分

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