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2010年4月 7日 (水)

月山修験道の歴史

Gassan01 すっかり初夏のような暑さ
ですが、3月の連休の山形
レポの続きなど...
山寺から月山へシフト
すると標高も上がり小雨
から雪になってきました。
月山へのR112旧道は除雪も
されていないけど月山湖の南にある朝日連峰の
登山基地となる大井沢の集落へ寄ってみたよ。

Gassan02 大井沢を流れる川は
最上川であり源頭が
朝日岳になっている訳だね。
朝日岳から融けて流れ出た
大量な水は激しく濁りながら
月山湖へ吸い込まれていきます。

Gassan04 大井沢には湯殿山神社が
あります。噴湯塔のある
湯殿山神社との関係は
明治の神仏分離のドタバタで
混乱します。本来は出羽三山は
修験道の神仏集合の世界なのです。
湯殿山別当真言四ヶ寺が
瀧水寺、注連寺、本道寺、大日寺
であり、現在の大日寺は
湯殿神社として残るのみです。

Gassan06 大日坊瀧水寺で聞く事が
できました。湯殿山は明治の
神仏分離で羽黒、月山が神社化
しましたが住職が拒否したので
湯殿山だけは湯殿神社と大日坊に
別れて維持した。もともとは女人禁制時
の女人堂的な寺だったようです。
保管状態が一番良いという即身仏(ミイラ)の
真如海上人が安置されています。
明治以前は三体あったのですが、
廃仏毀釈で二体は焼き討ちで焼失しています。

Gassan05 本来、出羽三山は現在の
月山、湯殿山、羽黒山では
なかったのです。明治以前は
月山、鳥海山、葉山でした。
鳥海山が除け者にされたのは
鳥海山が天台系修験で、月山が
真言系修験だったためのようです。
しかも、湯殿山、羽黒山の両真言系
が月山と三山と名乗り、しかも神社も
出羽三山神社とし三社を合祀したのです。

Gassan07 今回、久しぶりに羽黒神社に
再来し朱印をいただきました。
基本、羽黒山の神社が全てを
管理しています。夏の短期間
だけ月山山頂と湯殿山の噴湯塔
に出張御社を運営する訳です。

Gassan08 もちろん、昔の寺院の
名残も羽黒山にはあります。
宿坊も多く残るのはもちろん
麓には国宝の五重ノ塔が
雪の杉林に静かに立っています。
冬の五重ノ塔は良い雰囲気だわ。

Gassan10_2 ちなみに葉山は月山(1984m)の
東方にある葉山(1462m)です。
現在は頂上に御社が残るだけ
のようで、これは普通知られていません。

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